やさしい税の話消費税の計算方法

※平成27年4月1日現在の法令によっています

1.税金のかからない範囲

消費税は、商品やサービスを受けるときに商品等の代金に8%(国税6.3%、地方税1.7%)を追加して消費者が支払います。
消費税を受け取った事業者は、受け取った消費税と経費にかかった消費税を差し引きして、原則としてその差額を納付します。

  • (注)
    ①現在8%の消費税率は、平成29年4月1日からは10%(国税7.8%、地方税2.2%)に引き上げられる予定です。

免税点

基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合には、納税義務が免除されます。

  • 個人事業者の場合の基準期間・・・その年の前々年
  • 法人事業者の場合の基準期間・・・その事業年度の前々事業年度
    (新たに事業を開始した場合で、個人事業者の場合には、原則として、免税事業者になります。法人の場合には、その事業年度開始の日の資本金の額又は出資の金額が1千万円未満の場合には免税事業者、1千万円以上である法人は、免税事業者にはなりません。)
平成25年1月1日以後に事業を開始した場合

基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、以下の特定期間の課税売上高が1,000万円を超えた場合、当課税期間から課税事業者となり消費税の申告が必要となります。

  • 個人事業者の場合の特定期間・・・その年の前年の1月1日から6月30日までの期間
  • 法人事業者の場合の特定期間・・・原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6ヶ月の期間

(注)特定期間の課税売上高の判定は給与等支払額の合計額で判定することもできます。

2.税額計算の仕方

(1)通常の消費税の計算
通常の消費税の計算

仕入にかかる消費税は、課税売上割合が95%以上の場合全額控除できます。
平成24年4月1日以後に開始する課税期間から当課税期間の課税売上高が5億円を超える場合は、個別対応方式又は一括比例配分方式のいずれかの方法により仕入控除税額の計算を行うこととされ、一括比例配分方式を選択した場合には原則2事業年度は変更できなくなりました。

(2)簡易課税制度による消費税の計算

簡易課税を選択した場合には、実際の仕入れ等にかかる消費税とは関係なく、課税売上高によって納付すべき消費税額が決まってきます。通常の計算方法と簡易課税制度では納付すべき消費税額に大きな差が出る場合があります。また、簡易課税を選択する場合には、適用する事業年度の開始の日の前日までに届出をする必要があります。

簡易課税制度による消費税の計算
■ みなし仕入率
第1種事業 卸売業 90%
第2種事業 小売業 80%
第3種事業 製造業等 70%
第4種事業 飲食店業1.2.3.5以外の事業 60%
第5種事業 運輸通信業、金融・保険業、サービス業 50%
第6種事業 不動産業 40%

(注) 平成27年4月1日以後に開始する課税期間については
    ①金融業及び保険業を第5種事業とし、みなし仕入率を現行60%を50%
    ②不動産業を第6種事業(新設)とし、みなし仕入率を現行50%を40%
    として適用します。

3.例題

例題1

A社の期末残高試算表は次のとおりで、この表から納付すべき消費税の金額を計算します。ただし、A社は通常の消費税計算をしており、売上高は全て課税売上で、 中間分の消費税額は0円でした。

■ 残高試算表
勘定科目 残高 勘定科目 残高
現金・預金 625,000 買掛金 2,575,000
売掛金 2,310,000 仮受消費税 2,800,000
仮払消費税 2,454,000 借入金 3,500,000
什器備品 410,000 資本金 1,000,000
仕入 26,000,000 売上 35,000,000
期末残高試算表
1 売上にかかる消費税額 ・・・ 仮受消費税額2,800,000円(35,000,000×8%=2,800,000円)
2 仕入れ及び経費にかかる消費税額 ・・・ 仮払消費税額2,454,000円
3 納付すべき消費税額 ・・・ 346,000円(1-2)
例題2

上記のA社が簡易課税を選択していた場合の消費税額は、いくらになるでしょうか?
A社は飲食業でみなし仕入れ率は60%とします。

1 売上にかかる消費税額 ・・・ 仮受消費税額2,800,000円(35,000,000×8%=2,800,000円)
2 仕入れにかかる消費税額 ・・・ 35,000,000×8%×60%=1,680,000円
3 納付すべき消費税額 ・・・ 1,120,000円(1-2)

簡易課税を選択した場合には、原則として2年間は取り止めることができませんので、事前に十分検討してから選択するようにしましょう。

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